1972年刊行。2003年新版。192ページ。
前著の「Killing Defence At Bridge」で扱い残した
@ディスカード
Aオプションのコントロール
の2つを課題として集中的に扱っています。
全体構成は、
1.ディスカードの基本
2.オプションをせばめる
3.ディスカードによってパートナーに知らせる基本
4.オプションがあるかのように見せかける
5.アンブロック
6.アクティブディフェンスとパッシブディフェンスの選択
7.ディスカードを迫られたときの対応
8.複数のオプションを試せるようにする
9.ディスカードで問題が起きることを予想する
10.カウントと推測という基本の応用
11.ディスカードでだます
12.3番目のオポーネントにならないようにする
13.エキスパートになったつもりでのディフェンス問題
となっています。
いくつか紹介します。
2.「ディスカードで知らせる」から
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ビッド S N 1D 3D 3NT OL: ![]() |
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本では、WestとSouthのハンドは最初隠されています。
1順目:5−
6−
K−
A
2順目:A
3順目:K
4順目:8→
Q(West)さてここでEastは何を捨てますか。
WestのOL5が4thベストとすると、Southはもう5より高いカードは持っていないことが分かります。Westは
QT75そしてもう1枚ロー
も持っている可能性があります。
したがって、ここでWestのが走れることをパートナーに知らせるのがあなたの義務であることがはっきりします。そこで、あなたは3枚目の
のときに
Jを捨てるのがベストディフェンスということになります。この
Jディスカードがなければ、パートナーはあなたに別のスートでのエントリーを期待してSouthが持ってるかもしれない
Jをはさもうと
か
をリードしてくる可能性が高くなってしまいます。
6.「ディフェンスの選択」から
あなたはWest。ハンドは
K63
96
QT42
Q962
ビッドはSouth−Northで
1NT−2C
2D−2NT
3NT
OLをどう考えるか。
ビッドからN−Sはお互いバランスのとれたハンドでありそうなことが分かります。こういう場合は、パッシブな9のOLが他のスートよりは最も損しない可能性が高いです。ただ、この方法は多用しすぎるのはよくないです。仮にこのハンドで
か
が5枚スートであればそのスートをOLすることがベターな選択になります。
他方、1−1
−2
−3
−3NTというようなビッド経過になったときは、N−Sがロングスートも持っていてそのスートをエスタブリッシュしにlくるでしょうから、パッシブなOLをしている余裕はありません。
の4Thベストをリードして先にトリックを取るようにすべきです。
7.「ディスカードを迫られたときの対応」
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ビッド S N 1H 2D 2S 3C 3D 4D 4NT 6C 6NT OL: ![]() |
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1トリック目:2のOLをダミーの
Aで勝つ。
2〜4トリック目:A、K、T
Westは3回目ののときに
を捨てた。さて、Eastにいるあなたのディスカードプランは?
デクレアラーはマイナースートで8トリックすでに確定しています。またビッドとパートナーのディスカードからみて、デクレアラーは良い
を持っていることも分かります。そこで、このコントラクトが落ちるとすればパートナーのWeatが良い
を持っていることが必要になります。で、もしそうだとしたら、
を6枚取られたときのディスカードはどうするか。
あなたは、2枚の他、
3枚と
1枚を捨てる必要があります。Southの
がAKQJxであればすでに12トリックあるので防ぎようがありません。
AKQxのときに4枚目の
がエスタブリッシュしないように
を4枚持っておく必要があるのです。
実はこのハンドは1937年にカルバートソンがUSAと世界選手権で対戦したときのハンドです。そのとき、Eastはディスカードに失敗し、を捨ててしまいました。カルバートソンは
の下に
2枚と
1枚を捨て、その後
を3回続けWestにプレッシャーをかけ、ストリップスクイズの局面に持ち込みました。
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3枚目のQのとき、Westは
Jを捨てました。そこでカルバートソンは
9をリードし、Westにスローイン。で残り2トリックを取ることに成功したのです。
この他、スクイズ防止のディフェンスなども豊富に掲載されています^^
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