Frank Stewart's Bridge Club

2003年刊行。189ページ。
「intermediate or advanced intermediate」向きとなっています。4章立て各24問。+コラムで正しいビッドの仕方の解説がなされています。問題のレベルは決してむずかしくはないです。むしろ実践的といえます。ずっと考えて解くというより、実際のプレイにのぞんでいるような感覚で、できるだけ短時間で問題のポイントをつかみ罠を見抜く、そういう能力を養成するのにもってこいの本と思います。もちろん簡単という意味では決してないです。
いくつか紹介します。
プレイ編から
第3章問13「Handling Temptation」から
954 ビッド
 S  N
 2D 2NT
 3H 4D
 5D


OL:
954
73 73
753 753
AJT63 AJT63
Q83 KJT6
QJT94 62
64 982
Q72 9854
A72 A72
AK85 AK85
AKQJT AKQJT
K K
実践の失敗:OLをAで取って、Kをアンブロック。3順目にK、4順目ラフ。Eastがオーバーラフしてリターン。これをAで取って、を1回刈ってラフ。Eastオーバーラフ、リターン。2ダウン。
正解:4順目のの下にを捨てる。リターンを勝って再び、ダミーからを捨てる。リターンを勝って、A、ラフ。で最後のをダミーのAの下に捨てる。
危険なラフをより安全なラフに切り替える手筋です。知っていないと実践ではうっかりするかもしれませんね^^

第4章問8「Omniscient Play」から
Q9652 ビッド
 S  N
 1S 3S
 4S


OL:
Q9652
AQ62 AQ62
KJ KJ
53 53
T4 7
T53 KJ97
AT52 Q962
JT92 KQ87
AKJ83 AKJ83
84 84
873 873
A64 A64
実践の失敗:OLをAで取って、トランプを刈り上げ、4順目ハンドからローJでフィネス。抜けてK、Aと取られ、フィネスが抜けて1ダウン。
正解:EastがKQを持っているのにオープンしなかったことから、AとKは分かれていると仮定。そしてもしEastがAを持っているならKはLHOでメーク。なので、のフィネスでKを出して失うものはない。
で、ここでどうしてKQはEastと考えるかというと、もしWestがKJTxと持っててののOLとすると、それは本来あまりいいリードではない。一方、WestがQT52とかT652とかであれば、そちらのOLを選んだにちがいない。他方Aを持っていればアンダーリードはしないだろう。なるほど^^

ビッド編
その1(第1章−問12)
 あなたのハンド J4 A93 7654 AT43
パートナーから1−1NT−2−? ここで?
 パートナーは6枚とミニマムを示しました。あなたは9hcpしかありませんが、2枚のAと役に立ちそうなJがあります。
もしパートナーがAKQ752 64 J32 K6というようなハンドの場合には4があります。そこで、ここでは2NTとビッドすべきです。3NTも十分可能です。

その2(第1章−問18)
 あなたのハンド K85 K42 62 AK732
あなたが1−P−1(パートナー)−2とオーバーコールが入りました。さてここで?
 あなたのKがQであったとしたら、ここではパスしてミニマムであることを伝えるのが正解ですが、いい5枚を持っています。またKもあります。そこで13hcpしかありませんが、ここではフリーに1NTとビッドするのが正解です。1オーバーコーラーの後ろでKを持っていることも評価します。

その3(第2章−問9)
 あなたのハンド 98632 7 52 AKJ94
パートナーが1オープン。RHOパスであなたに回ってきました。
さてここで?
 5枚を持っていますが、一気に4とビッドするには良すぎるハンドです。パートナーがミニマムのハンドでも12トリック取れるチャンスは多いでしょう。例えば、AK頭の5枚A、Qしか絵札がなくても。そこで、まず2とレスポンスして、次に3または4とジャンプします。

その4(第3章−問24)
 あなたのハンド KQ T2 K63 AK9854
あなたが1でオープン、パートナーが1のレスポンス。さてここで?
 非常に微妙です。2.5とビッドしたいところ。ダブルトンの価値が低いので私は2を選びます。もしK9 AKQ854とカードが入れ替わっていれば3を選ぶでしょう。
と、こんな感じです^^



戻る

レビュー3へ

トップへ

次へ