1985年刊行。158ページ。ビッド、ダミープレイ、ディフェンス、コンベンション全般にわたって考え方のコツがわかりやすくまとめられています。1985年ブリッジブックオブザイヤー受賞。
全体構成は
1.ディフェンス
オープニングリード、パートナーを助ける(シグナル)
ルールを無視するとき、アクティブorパッシブ
どのカードをプレイすべきか、何をリターンすべきか
アッパーカット、オポに見えてるカードは捨てる
2.ディクレアラープレイ
ダミーのカードをさわらせない、ディセプティブプレイ
タイミングが全て、カウント、戦術の切り替え、
セーフティープレイ、ストリップ&エンドプレイ
スクイズ、リストリクティッド・チョイス
3.ビッド
リミットビッド、ハンド評価、テークアウトダブル、リバース
ファーストアライバル&スローアライバル、ゲームトライ
スラムビッド、オポのビッドを聞く、パートナーと波長を
一つにする
4.デュプリケートブリッジ
5.コンベンション
ウィーク2、ストロング2C、ネガティブダブル
トランスファー
6.1週間に1時間のプレイ
7.まとめ(要約)
となっています。
少し紹介します。
1.「ルールを破るとき」から
3〜4枚のアナーつき(Aを除く)を持っているとき、通常の正しいOLはローである。しかし、アナーをリードしたほうがいい場合がある。
1.リード権を保って次に出すカードを決めた方がいい場合
2.ダミーがそのスートのキーアナーを持っていると信じる
に足るものがあって、そのアナーを直ちに攻めた方がいい
場合。
ビッドを注意深く聞いているとしばしば分かることがある。
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ビッド E S W N 1H 1S 2H 2S 3H 4S |
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こういう場合、Kを出す。パートナーは
Q、ディクレアラーは
10。これはおそらくシングルトンで、パートナーの
Qは
のスーツプリファランスらしいと分かる。そこで2順目に
Qを出すと1ダウン。
Q以外だとメークということになる。
2.「カウント」から
ここでは、配られた自分のカードを見たときからカウントを始めるのですとして、ちょっと集中すれば誰でもカウントすることができ、身につけることができ、見につけると大きな武器になりますとして、具体的なカウント手順が示されています。
4.「デュプリケートブリッジ」から
マッチポイントのデュプリケートブリッジではパートスコアの競り合いが重要で、激しくなることが多い。で、このパートスコアの競り合いを勝ち抜く戦略は、オポーネントかわが方かどちらが優勢なハンドかを知ることである。
例えば、パートナーが1HとオープンRHOが1Sとオーバーコール、あなたが10点持っていたとする。あなたは3Hまで競り合った。オポが3Sときた。4Hメークは自信がない。そこで、ここでは3Sを守ってダウンさせることにする。しかし、黙ってパスはいけない。3Hは140点。3S2ダウンですら100点。なので、ここではダブルして200、300を稼ぐことを目指さなければならない。もちろんオポのディストリビューションが良くてメークされることもあるだろう。しかし、ノンダブルの1ダウンでも大きな差はないことを知る必要がある。
では、次にオポーネントが優勢な場合、このときの戦略は、あなたが安全な(損をしない)範囲でぎりぎりまでオポーネントを押し上げることである。3の台まで押し上げる。なお、この場合は相手が優勢なのでダブルはしないのがコツである。
と、まぁこういう感じで基本的な考え方の再確認からはじまってブリッジの考え方をしっかりとさせてくれる本といえます^^
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