2004年刊行。160ページ。様々なオープニングリードの原則と例外が体系的に解説されています。
全体構成は
第1章 パートナースートのリード
第2章 トップオブシークエンス
第3章 4thベスト
第4章 トップオブインテリアシークエンス
第5章 くずからのセカンドハイエスト
第6章 アンビッドスートの選択
第7章 トランプリードを避ける
第8章 ショートスートのリード
第9章 Aからのアンダーリード
第10章 リードダイレクティングダブル
第11章 スモールスラムに対するアタッキングリード
第12章 グランドスラムに対するパッシブディフェンス
となっていて、おおよそのパターンの原則と例外が網羅されています。
少し紹介します。
第7章「トランプリード」から
○トランプリードしないほうがいいケース
デクレアラー側からリードしないと損する場合
デクレアラーをゲスさせる場合、いち早く取れるものを
取った方がいい場合、トランプを勝ってリード権を取る
必要がある場合、パートナーにオーバーラフさせる場合
○トランプリードすべきケース
デクレアラーのラフ防止、他のスートが強い場合、
パートナーがトランプを刈り上げることができる場合、
他のスートのOLがダミーエントリーを作るおそれがある
場合、シングルトンAがスローインされかねない場合、
デクレアラーにホールディングを分からなくする場合
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ビッド S N 1S 2D 2NT 3S 4S |
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このOLで、トランプのOLのみ4
がメークし、それ以外
、
、
どれをリードしてもダウンします。主導権を(リード権)をトランプで取れる余地を残しておかなければならない例として挙げられています。
第8章「ショートスートのリード」から
ここでも第7章と同様リードすべき場合とリードしてはならない場合が、分類されて説明されています。
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ビッド S N 1H 3H 4H |
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このOLで、十分なトランプがないのに9をリードすると
9−
J−
K−
Aとなって、後に
8でフィネスされてしまいます。
このハンドではリードのみダウンしますということで、十分なトランプコントロールがないときはショートスートをリードしてはならない例としてあげられています。
第9章「Aからのアンダーリード」から
例1.J97
AT643
Q852
K
例2.T64
A872
QJ93
K5
例3.Q75
A943
KT62
J8
いずれもアンダーリードは損します。例3では、パートナーはTでフィネスするかもしれないからです
Q75
J943
KT62
A8
こういう場合だとTでフィネスしないと損するからです。
で、アンダーリードしていい場合は
ディクレアラーに早い段階でゲスを迫る(ダミーがKJxとか)
パートナーにKで入れたほうが良い場合
パートナーがボイドである場合
パートナーがダブルトンである場合(次にラフ)
オポーネントがそのスートがボイドの可能性がある場合
とされています。
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