(ブックレビュー詳細)

切札術精選問題集

ヒュー・ケルゼイ(Hugh Kelsey)の「Master Bridge Series」の「Test Your Trump Control」の日本語訳です。
全部で36問からなっています。いろいろなテクニックがちりばめられていてとても興味深く また勉強になります。「はっきりいって これは難問集です」と書いてあるとおりですが、普通の技術書、テクニックの分類では身につかない実践的応用能力が養える(ちょっとえらそう^^;;)のではないかと思っています。
記憶に残って消えない第1問を紹介させていただきます。

            T73
            94
            AQJT
            T652

            64
            AKQT3
            K7
            AK83

コントラクトはSouthの4です。
ディフェンダーはを3回続けて攻めてきました。あなたのプレーの方針は?

リビュー
 3回目のSをラフするのは当然ですが、トランプにルーザーが発生するときはさらににルーザーを出してはなりません。トランプを頭からたたいて3−3ブレークかJがドロップすれば、のルーザーをの下に捨てて5メードも可能です。Jが落ちてこない場合でも、が3−3ブレークなら、ラフされるのは4枚目のですからメークします。もっと良い手段はありますか?    
答え
トランプが4−2ブレークで、かつのブレークも悪い場合でも保証できる最善の方法は、今ここで手からTをリードすることです。これぞ、トランプコントロール(切札術)の真髄ともいうべき手段で、ダミーの9がリターンに対して光っています。どんなリターンでも勝ってからトランプを刈り上げ、を走ります。全体のハンドは次のとおりです。
T73
94
AQJT
T652
QJ95 AK82
J862 75
82 96543
Q74 J9
64
AKQT3
K7
AK83
手からTを出して負けにいくのはしゃくなので、のエントリーを使ってダミーに入り、TでJをフィネスしたくなります。しかしどれが負けたときはリターンでSからNへのエントリーが飛ばされ失敗します。
丸写しさせていただきましたm(_ _)m この「HT」、感動したのを覚えています。しかも実戦でもいろいろ応用がきき、助かっています^^



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