1991年ブリッジブックオブザイヤー受賞作。309ページ。余裕あるレイアウトで文章もとえも平易で読みやすいです。内容の評価はTacqさんのHPに書かれてある通りですので、そちらをご参照いただければと思いますが、とにかく必要な手筋が体系的に掲載されています。
全体構成は
第1章 スートコンビネーションのプレイの仕方
フィネス、アナーを通すようにリードする、フィネスか
ドロップか、リストリクティッド・チョイス、
セーフティープレイ、エントリーが少ないとき、
オポがあるスートをリードしてきたとき
第2章 オポどうしの連絡を絶つ
ホールドアップ、セカンドハンド・ハイ、危険なハンド
第3章 自分のハンドの連絡
ダック、オーバーテイク、エントリーの創造、
アンブロック、ジェッティソン
第4章 トランプエントリー、タイミング、ダミーでのラフ
第5章 トランプコントロール
第6章 マスターハンドの選択:クロスラフなど
第7章 確率
第8章 OLやビッドから手がかりをつかむ
第9章 カウントとスクイズ
第10章 スローイン
第11章 ディセプションとサイコロジー
第12章 マッチポイントの戦略
となっています。
おおよそ、ディクレアラーのプレイのほとんど全てが網羅されている感じで、全体を読めば、自分にとってどこが弱いか良く分かると思います。代表的な例題も多く掲載されていますので、知ってる箇所は見た瞬間に解答や解説の内容も瞬時に創造できますので、見た目の分厚さより結構すらすらと読めますし、σ(^_^)にとっては基本をもう一度しっかり頭にたたきこむという効果がありました。
なお、スクイズはシンプルスクイズのほんのさわりが載っているだけで、ダブルスクイズが最後に1問載っていました。
少し紹介します。
第3章「コミュニケーションの」より:「ダッキング」
3NT bySouth OL:5
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問題図は左です。、
、
で6トリックありますから、
で3トリック必要です。OLの
5をハンドで勝った後、
Jを取ったときにオポはホールドアップしました。ここで、ハンドに戻って
Qを続けるのは
が3−3ブレークかLHOが
Axでないと2トリックしか取れません。ここで4−2ブレークでも3トリック安全に取る方法は、
Kで勝った後ダミーからロー
を出してダックすることです。なぁる。他の3スートにストッパーがあって2回負けられるとき用に記憶にとどめておくべきテクニックですね。
第5章「トランプコントロール」より:ウィナーをラフされる
ことを防ぐ
4bySouth OL:
K
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WestはK、Aとキャッシュして3枚目の
を出してきました。あなた(South)はこれをラフ。ここで
が3−2ブレークだと問題ないですが、4−1ブレークのときは
で1敗しますので、
の4枚目がルーザーになってしまわないようにする必要があります。
が3−3ならだいじょうぶですが4−2ブレークのときにどう対処するか。必要な条件は、Eastが2枚以上
を持っていることです。
を2回刈ってトランプブレークが悪いことを知った後、
をA、Kと2回取ります。次に
Aでダミーにわたってダミーから
をリードします。これがポイント。Eastがラフすれば
7を捨てます。Eastがラフしなければ
Qで勝って、4枚目の
をダミーの
でラフします。これがウィナーをラフされることを防ぐテクニックです。
第7章「チャンスを組み合わせる」から
7by South OL:
K
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ハンドから見るとルーザーは2つ。Qと
。そのうち1つは
Aの下に捨てられますが、もう1つは?ここでは1トリック目に
Aの下に
Q、
どちらを捨てるかと考えるのでなく、まず
をsタブリッシュできないか考えます。そこで、まず
Kをハンドでラフします。次に
を4回刈り、ダミーからは
を2枚捨てます。次に
で2回ダミーにわたり2回
をラフします。ここで右上図のようになっています。
Aでダミーにわたります。4枚目の
がエスタブリッシュしていればメーク。そうでなければ、
Aを取ってハンドからは
を捨てます。
7がsタブリッシュしていればメーク。そうでなければ
を出します。で、このとき、Eastの残り2枚のうち1枚が
か
であることが分かっていれば
Aを上がり、それ以外の場合は
Qをフィネスします。
と、こういう感じで忘れやすいテクニックを再確認させてくれます^^
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