The Play of the Cards

1967年に初版。P224。
「Reese on Play」「The Play of the Cards」「Expert Game」このReeseの三部作は優れた著作であると記されています。
そのうち Expert Game が最も高度であるとのことです。
全体で16章
Part1 ダミープレイ
第1章 1スートでのトリックの取り方
第2章 ノートランプの序盤のプレイ
第3章 トランプコントラクトの序盤のプレイ
第4章 トランプコントロールとタイミング
第5章 ハンド間の連絡
第6章 確率を乗り越える
第7章 中盤での推理
Part2 ディフェンス
第8章 1順目のプレイ
第9章 シグナル
第10章 1つのスートでのテクニック
第11章 ノートランプの戦略
第12章 トランプコントラクトの戦略
Part3 エンドプレイとディセプティブプレイ
第13章 エリミネーション&スローイン
第14章 トランプスートでのさらなるプレイ
第15章 スクイズ
第16章 トリックの盗み方
となっています。
「Reese on Play」よりは高度で、かつ、カードプレイから推理するという要素が入ってきています。
いくつか紹介します。

第5章「アボイダンスプレイ」より
 多くのプレイヤーがミスするかもしれないハンドとのことです。
コントラクトは3NT。OL:Q さて、ここで?  
AJ9532
7642
5
K5
76 KQ84
Q8 J953
T964 A7
QJ972 843
T
AKT
KQJ832
AT6
ここでSouthとしては、まずダミーのKで勝ちます。これによって、Westからが続けられてもATとあるので持ちこたえられます。では4トリック取れば十分であることがポイントです。すると、は2回負ける余裕がありますが、ポイントは最初にで負けるときにEastに負けないようにすることです。(が4-4ブレークなら安全、しかし5-3ブレークの場合に備える)
そこで2トリック目、あなたはダミー(North)から5をリードし、Eastがローを出せばハンドから8を出します!Westがそれを勝ってをリターンしてきたらAで勝ってAを追い出します。もちろん上のような配置だと最初にKで勝って、次にローでEastのAに負けにいってもメークしますが、それはダブルダミーだからできることであって、実践的な答ではありません。

第6章「確率を乗り越える」より
 LHOが3でプリエンプティブオープンした後、あなたが4でコントラクトを買い取ったとします。はハンド:KQTXXX ダミー:AX
で、トランプを刈りにいって、最初のAには双方フォロー。次にどうするか。Tでフィネスするか、KQと続けてJのドロップを狙うか。ここでの考慮要素としては、@3ビッダーがバルならば、ノンバルの場合よりもが長くてが短い可能性が高い。A3ビッダーがトップを持っていなければのホールディングは6枚より7枚の可能性が高い。BRHOはスートをサポートする様子だったか、そうでなかったか。もしそうでないとすれば、RHOはスートに何らかのバリューを持っていてでのサクリファイスをしようとしなかった可能性がある。COLは何らかの示唆を与えたか これらの点を総合的に検討すれば、単に確率だけでプレイしなですみます。

第9章「シグナル」より
 コントラクトは3NT。
AKQ2
974
986
QJ5
J7 T9543
AJ63 QT
QT732 J5
K4 8732
86
K852
AK4
AT96
あなたはWestで、をリード。EastのJがSouthのKに負けます。2順目、QでダミーにわたってQでフィネス、あなたはこれをKで勝ちます。
T1:3−6−J−K
T2:6−7−9−3
T3:Q−7−6−K
Eastの出した3枚は、J、3、7です。ここからハンドをどう読むか。JからはSouthがAKと持っていることが分かります。3は奇数枚、したがって5枚であることが分かります(Southはをサポートしなかった)。で、最も重要なのは7です。これは偶数4枚を示しています。このことから、Southのトリックは、3、2、3の計8トリックしかないことが分かります。そこで、Westは急いでを取りにいかずにを出すことができます。もしEastが3順目にローを出せば、Southのは5枚になりますから、ゆっくりしていては9トリック先に取られてしまいます。なので、その場合は、パートナー(EastがKxx)と持っていることに賭けて、4順目はローを出す必要があります。
これがパートナーシップというものです。

などなど、手筋や考え方としてはすでに知っているものも多かったですが、あらためて読むことによって新鮮なイメージが脳裏に焼きつき、より確かなものとなって身についていく感じがしました^^



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