1998年刊行。この本の目的は、ベーシックなポイントカウントからハンドの価値をアップグレードしたりダウングレードするための重要な要素を解説することによって、読者のハンド評価能力をビギナーの領域から脱してさらに上達させることであるとされています。様々なハンド評価方法を知らなければ何十年プレーしてもビギナーの領域を超えられないとも^^
構成は
第1章 ハンドを評価するための要素
・形(Shape) ・絵札のコンビネーション ・ミドルカード
・絵札とスートの長さ ・サイドスートの形 ・パートナーの
スート ・ショートスートとのかみ合わせ ・オポスート
第2章 ビッド−スートフィットしている場合
・ゲームトライ ・パートナーのゲームトライ ・レスポンダ
ーとしてのゲームトライ ・ゲームトライに対するオープナー
のレスポンス ・オープナーのゲームトライとしての3回目の
ビッド ・レスポンダーのゲームトライに対するオープナーの
3回目のビッド ・ナチュラルなスラムトライ ・キュービッ
ド ・スプリンター
第3章 ビッド−スートがフィットしていない場合
・1−1NT−2
−?など ・ジャンプシフト ・プリエン
プトオープン ・どの代でオープンするか ・2
第4章 競り合いのビッド
・トータルトリックの法則 ・Eight Never Nine Ever
・判断(Judgement)要素 ・サイドスートのピュアリティー
第5章 ディフェンシブビッド
・オーバーコールかパスか ・オーバーコールかダブルか
・ダブルか1NTオーバーコールか ・ダブルかパスか
・テークアウトダブルに対するレスポンス ・T/Oに対して
3番手のオポがビッドした場合 ・パートナーがダブル後
レイズしてきた場合 ・パートナーがダブル後ニュースート
をビッドした場合 ・プリエンプトオープンに対するディフェ
ンス ・テークアウトダブルをパスする場合
となっていて、ハンド評価の様々な方法がまとめられています。
σ(^_^)のとってはほとんど知っていて、実践でも使っている内容ではありましたが、全体を体系的におさらいする意味でも、それから概念だけは知っていてもあまり深く考えていなかったことについて掘り下げてあったりして有益でした^^
いくつか紹介します。
第3章 「スートがフィットしていない場合のビッド」から
1−2
−2
−?
(a)T4
K85
A7
QJ7652
(b)T4
K8
J43
KQJ986
(c)7
J63
KQ3
KJ6543
の3ケースについて
(a)は2(b)は3
(c)は2NTがいいとしています
プリエンプトをどの代ですべきかについて(ディーラーとして)
(a)KJ98764
65
83
JT
ノンバル:3バル:2
かパス
(b)5
AQJT9764
T
QJ3
ノンバル、バルにかかわらず4
(c)QJT87643
3
QT6
9
ノンバル:4バル:3
(ルーザー多すぎるので)
(d)54
KQJT8
654
JT9
ノンバル:2もあり得る。 バル:パス
(e)J43
72
KQJ876
97
ノンバル:3バル:パス
(f)5
4
KQJT87643
A4
ノンバル、バル問わず5
がQJT876432だと、ノンバル5
、バル4
第4章 「競り合いのビッド」から
West:KQ876
4
AQ85
942
というハンドを持っていて、1でオープン。次のオポが2
とオーバーコール。ここで、
East:(a)AJT94
863
KJ63
7
(b)AJT94
863
9
KJ63
それぞれのハンドを持っていた場合、1−2
−?
(a)では4、(b)では4
とスプリンタービッドをする。
Southが4−4
−5
(North)−P−Pときたとき
Eastは(a)の4を聞いていると5
と競ることが出来、(b)の4
を聞いていると、5
にダブルをかけることができるというもの。この競り合いの方法は、スプリンターだけでなく、他の様々な場面で早めにパートナーにセカンドスートをビッドしておくなどの方法でパートナーの判断を容易にするテクニックとして、他の箇所でも紹介されています。
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