Competitive Bidding in the 21st Century

 2000年刊行で、現代の競り合いのビッドの考え方、コンベンションが豊富に示されています。Marshall Mileさんのお薦めの方法だけでなく、大勢のエキスパートが使っている方法はどれで、なぜそれ以外の方法をすすめるのかという点もあちことで解説されており、客観的にエキスパートが使っている方法を示して読者に考えさせようとしています^^
 最先端のビッドになると、人によって考え方が異なっていたりして、決して一様ではないことを感じました。と同時に、新しいダブルのやり方を取り入れるときは、全体のビッド体系に影響を及ぼす可能性がありますので、よく考えて、またパートナーと(σ(^_^)にはいませんが^^;;)よく話し合うことが必要だと感じました^^
そういう意味では、まだ全体のビッド体系と呼ぶようなものを全く身につけていないσ(^_^)にはまだまだ完全な理解はできない本でしたm(_ _)m
1割も分かったかどうか。。。
 構成は15章で
第1章 メジャースートでのオーバーコール
第2章 オーバーコールに対するレスポンス
第3章 2スーターのオーバーコール
第4章 オポーネントのビッドしたスートのオーバーコール
第5章 トータルトリックの法則
第6章 リオープン
第7章 オープナーサイドのビッド
     ネガティブ・ダブル、フリービッド、グッドバッド2NT
第8章 コ・オペレーティブ・ダブル
第9章 テークアウト・ダブル
     テークアウトダブル、ネガティブダブル、レスポンシブダブル
     アクションダブル、2スートOCに対するダブル
第10章 ペナルティー・ダブル
第11章 コンベンショナルダブル
     サポートダブル、マキシマルダブル、スラムへのダブル、
     3NTへのダブルetc.
第12章 その他のダブル
第13章 リダブル
第14章 52枚のカード配置全体で考える
第15章 オプショナルな提案
となっています。
いろいろ興味深い記述がありますので、いくつか紹介します^^
第3章 2スートオーバーコールから
 著者は「ミニ−マックス」のマイケルスやアンユージュアル2NTには反対しています。理由は、コントラクトのレベルは不明瞭になるが、常にフィットした正しいスーツでプレーできるからというものです。

第5章 トータルトリックの法則から
 著者は3つの理由からバーゲンレイズに反対しています。その理由は
@ストロングジャンプシフトを使いたい。
Aオポにダブルされたり、ダブルがかからないことで推測されたりする。
B主たる理由として、2で買いとれるところ3でダウンするのはもったいない。
です。

第6章 オープナーサイドのビッドから
 ネガティブダブルを使わない方がいいケースとして
 West North East South
       1    2    ?
 QT K76 A7543 852
このハンドをSouthで持っていてネガティブダブルをかけてはいけない。
このハンドは、2とビッドするのがはっきり良い。パートナーがミニマムオープンなら10回中9回はベストコントラクトになるはずである。仮にEastがパスなら、あなたは1NTとビッドし、2に2とリビッドすることになるだろうから。

第8章 コ・オペレーティブダブルから
 テークアウトダブルとペナルティーダブルの考え方(一例)
「(1〜2の代では)ビッダーの前でのダブルはテークアウトで、後ろの位置でのダブルはテークアウトであることが多い」
 West North East South
                  1NT
  2    P     P     X
  これはテークアウトダブルで、マキシマムなNTとダブルトンを示している。
 West North East South
  1NT   P     P    2
   X
  しかし、このダブルでは、Westはを持っている。
 いずれもオプショナルなので、レスポンダーは適当に判断する必要がある。

第9章 テークアウト・ダブルから
 1−1−X
 このダブルはアナザーメジャー()を必ず4枚保証する必要があるかどうかについて、両論あって、エキスパートの間で激しく対立している。(別のいい方をすれば、1−1−X−1は、4枚でいいという派と5枚保証という派がある。)著者は、中間派で、4枚の場合もあるというらしいです。

第11章 サポート・ダブルから
 1−P−1−1−X
 このダブルは、ほとんどのエキスパートはサポート・ダブルとしていない。4枚を示すものである。オープナーのハンドは
Q7 KJ87 A6 KJ864 という感じで
ダブルのところで2と言ってフィットしてないと3の代になってしまうからであると紹介されています。

巻末で、1.ロングマイナースートがあるときの4枚メジャーでのオーバーコール 2.ディフェンシブバリューのないハンドではリオープンダブルをしないこと 3.3の代や4の代でのネガティブダブルはバランスハンドに限定する考え方はまだ少数派ですが、それ以外の手法はエキスパートが標準的に使っているものです。ぜひトライしてみてくださいと書いてあります^^



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