the Squeeze at Bridge

スクイズ本第4弾です。入手には苦労しました^^;;
構成は
第1章 スクイズの要素(18ページ)
第2章 シンプルスクイズ(21ページ)
第3章 ダブルスクイズ(31ページ)
第4章 トリプルスクイズ(17ページ)
第5章 リピーテッドスクイズ(18ページ)
第6章 ラッフィングスクイズ(18ページ)
第7章 ガードスクイズ(17ページ)
第8章 クラッシュスクイズ(63ページ)
となっていて、ちょっとアンバランス^^
ストリップスクイズは、それぞれの中で区別せずに扱われています。
また、第4、5、7、8章は要はトリプルスクイズの様々な形態であり、最後のクラッシュスクイズは著者が発見したものらしく、研究論文のごとく、様々なパターンが扱われていました。「Bridge Squeezes for Everyone」(David Bird)が、トリプルスクイズは実戦ではまれにしか出てこないからという理由で8ページしか記述していないことと比べるとえらい違いです。
どのスクイズのタイプをどういう判断で選んでいくかという点に重点を置いて読みました。いくつか紹介します。
第3章 ダブルスクイズから
AKQ2
42
AK64
KQ7
943
AK5
Q52
AJT5
 コントラクトは7NTby Southです。ここで、LHO(West)からJがリードされました。ダミーのKで取ると、Eastはを捨てました。ここで!即13トリック取れるとクレームできます。なぜか?(実戦ではしないようにとのこと^^)
 Southは頭から12トリックあります。ここで、AKQと取ってみると状況がはっきりします。が3−3なら、2が13トリック目になります。
 Westがを4枚持っていたら、2枚取ってを走れば10トリック目ので、Westは1枚と3枚を持てずどっちかを捨てなければならなくなって、のシンプルスクイズにかかってメークします。
 Eastがを4枚持っているときは、今度はダブルスクイズになります。SはQとKを取って、を走ります。の4枚目で10トリック目になり、残り3枚になったとき、双方を守りきれなくなります。つまり、
               
               
               A6
               
                   
           T6      QJ
           T9      
                   
               
               A5
               
               
こういう形になっていて、10順目のAでWはを捨てざるを得ません。Nからは用済みの6を捨てます。Eは9を捨てて、その段階ではまだを守れていますが、次の11順目の5→Aで、でスクイズにかかってしまってコントラクトはメークします。連続した位置によるダブルクイズ(non-simultaneous positional double-squeeze)と書いてあります。
こういうハンドを見てすぐ分かるようになりたいです^^;;
第7章 ガードスクイズから
    N



8753



コントラクト
 6
 by South
QJ4
AT872
T92 QJ64
A65 83
Q954 J6
T82 QJ653
    S AK
KT972
K3
AK94
WがA,アナザーと出してきました。このため、をダミーで2回ラフするという簡単なメーク手順が消えました。さて、ここでどうするか。を1回はダミーでラフできるので、現在11トリックは確定しています。WとEのハンドが見えないものとして可能性を考えると、
(ライン1)3−3ブレークに期待
(ライン2)Wがでスクイズにかかる。をダミーで1回、をハンドで1回ラフしてを走ります。このラインは、WがQJxかを4枚以上持っていることが必要になります。
(ライン3)Eが、Wがをガードしていれば、を第3のスーツとしてダブルスクイズにかかる。
(ライン4)のオートマチックシンプルスクイズにかかる。(上記いずれも
を1回ずつラフ)このラインは、を4枚以上ガードしている側がQJxかを4枚以上もっていることが必要になります。
 なお、のシンプルスクイズは、エントリーカードがないために成功しません。
 このように分析してみると、結局ライン3のダブルスクイズがライン2もライン3もカバーしていることがわかります。
               
               
               AT
               

               
               
               
               
という形になって、11順目にKを出したとき
もしWが、Eが、W,Eともにを守っていればダブルスクイズになってライン3は成功します。Wのみがを守っていてもやはりライン2は成功します。また、E,Wのどちらかがを守っていてもやはりラインライン4となって成功します。このようにライン3のダブルスクイズが全てのラインをカバーしているのです。
 しかし、今回は不幸なことにスーツがEによって守られているために、いずれのラインも成立しません。
 では他に手段はないのか。。
 ここでガードスクイズ(トリプルスクイズの1種)が出てきます。AKを両方取ってしまわずに、1枚アナーを残して残り4枚でエンディングをむかえてみます。すると
               
AT8
Q95
QJ
K9
このようになって、SからKをリードして、Nからは8を捨てると、Eはガードスクイズにかかります。Eがを捨てるとそれぞれが全部取れるようになりますし、Jを捨てれば、Kを取ってフィネスで全勝できます。
この方法はライン2〜4までもカバーした上で、なおかつをRHOが守っているケースで、のアナーの1つがEにあるというパターンのときに有効に機能することになります。
こういう感じです^^



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