(ブックレビュー詳細)
「アベレージプレーヤーは、ビッドで「点」(ポイント)にのみ注意をはらいがちだが、エキスパートはハンドの形も同様に重要な役割を果たしていることを知っている」 こういう前書きからこの本ははじまっています
1999年〜2001年のさまざまな世界選手権を題材にしながら、ビッドの仕方を中心に解説しています
第1章 スタンダードなShapeの示し方
第2章 Sapelyなハンドのライトオープン
第3章 Shapelyな2スーターの威力
第4章 ショートスーツの威力
第5章 ShapeとNTオープン
第6章 4−3−3−3に注意
第7章 リレーシステム
第8章 Shapeとディクレアラープレー
第9章 Shapeとオープニングリード
第10章 Shapeとディフェンス
付録1〜6 Walshシステムをはじめとするリレーシステムの紹介
さわりを少々^^
第2章ではマーティー・バーゲンの「ルールオブ20」に基づいて
1999年のワールドチームチャンピオンシップの予選などのビッド例を題材に何人がオープンしたか検証しています。
第5章では 5332でメジャーの5枚スーツがある場合に1NTでオープンするメリットが実例をもとに紹介されています。
(1)メジャースーツが5−3(4)フィットしても2の台でプレーさせてもら
えることは少ないので、1NTのほうが低い安全な台でプレーできる
(2)メジャースーツがフィットしないときに、メジャースーツをオポから隠す
ことができる
(3)1NTオープンは点をPにより正確に示せるので、安全なレベルあるい
は正確なレベルでプレーできる
第6章では ラッフィングバリューもエスタブリッシュスーツもないので注意が必要だと書いています
2001年のチーム戦を例に
6
AK52
6
A43
87642
A3
AJT542
K873
これは23hcpしかないのに6Cが簡単にメークするのに
JT4
AK8
KQJ
A87
KQJ5
A942
K98
A62
このハンドは35hcpもあるのに6NTのできめは50%強
これはハンドの形のちがいだと
第4章では パートナースーツが短いときの戦略として
4例をあげつつ、よほど強力なハンドでない限り「defend defend defend」と書いてあります。
たとえば
dealer East:E-S vul
West North East South What should North do with:
14
![]()
AQT94
4?
J93
AJ63
5
(1999年 バーミューダボウル 準々決勝 イタリア対インドネシア)
(4Hは1〜2ダウン、4Sは2ダウン、5Cは3ダウン)
付録では、1NTオープン後のショートスーツを示すシステムなどを書いた本として「Bid Better、Much Better After Opening 1NT」が推奨されています。
難しい近代的な最新のビッドコンベンションはσ(^_^)にはまだ早いかなという感じはしていますが^^;;