マイク・ローレンスの本は、どの本もとても読みやすい上に、いつも新しい発見があって、とてもためになります。文体は平易ですし、この本はその上字が大きくてなおさら読みやすいです。
この本は、今まで、σ(^_^)があまり体系的に学習してこなかった分野のカードコンビネーションについて、パターン別に分類して手筋が詳しく解説されています。
プレー技術としては、フィネス、エスタブリッシュ、スローインなどがあり、それを支える手段として、カウンティング、カードリーディングが必須のテクニックとして存在すると思っていましたが、その両者をつなぐものとして、あるいはその両者と並んでカードコンビネーションがあるということを実感できました。自分が持っているカード配置とカウント・カードリーディングから相手が持っているカード配置のパターンを推測し、それに適したプレー技術を駆使してコントラクトのメークを目指す。そのカードコンビネーションのパターンとそれに応じたプレー技術の組み合わせを知識として知っておくことは、とても大事だとあらためて分かりました。
とても良書だと思いますし、そのあたりが苦手な方にはぜひお薦めしたい本だと断言できます^^
7つのカードコンビネーションのパターンごとに章立てされ、全体で7章構成になっています。
第1章JT5 第2章A4 第3章Q98 第4章A742
A42 QT A72 KJ53
第5章742 第6章KT2 第7章J94
AKQT 643 A63
この7パターンです。
詳しくは別に要約バージョンを作ろうと思っています。
一つ紹介させていただきます。
問題図 全員のハンド
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オークション W N E S P 1S P 3SP 4S P P P OL: ![]() |
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1トリック目:4−
5−
J−
3
2トリック目:A−
6−
2−
K
ここでEastはTを出して、私が
Aで勝った。出だしは最悪。
を1ルーザーに抑えなければならない。なお、
の出かたから、Westは
QTx42と持っていそうだ。
次に切り札を刈る。2ラウンド。Westからは9、Eastからは
J7。Westは2回目に
8を捨てた。
のカウントは完全にできた。
その次、K,
ラフそして
をハンドでラフと続けた。このときEastは
Qを捨てた。ここでまたさらに情報が入手できた。
さて、これからどうすべきか。これまでに得た情報は
West East
9
J7
QT842
AJ7
532(?)
QT9(?)
?
?
である。
私としてはここで、の配置を正確に予測しなければならない。
KQをどちらかがまとめて持っているとしたら、
Jをリードしてそのオポをエンドプレーにかけることができる。その可能性は?
まず、EastがKQを持っていれば、そのハンドは、
J7
AJ7
QT9x
KQxx
となる。このハンドだと、何かオープンしてそうだ。したがってEastはKQ両方は持っていないと推測する。
では、Westはどうか。両方持ってるとするとWeastのハンドは
9
QT842
J532
KQ8
となる。だとした場合、WestはOLを4でなく
Kとしたかもしれないと思える。そこで、
KとQは分かれていると読んだ。
とすれば、この状況でで2トリック取るには、どっちかがダブルトンでなければ無理である。どちらがダブルトンの可能性が高いかといえばそれはWestである。ただ、はっきりしていることは、どちらかが絵札のあるダブルトンでないと4
はメークしないことである。したがって、、どちらかがダブルトンであると仮定してしまおう。
とすると、おもしろいことに、どっちがダブルトンであっても、もはやここまで来ればメークする形になっている。他の全てのスートはエリミネートしており、かつ両サイドに切り札があるからである。
私は、Aをキャッシュし、ロー
を出した。Westが
Qで勝ったものの
しか出すカードがなく、それをラフ・アンド・スラフし4
はメークした。
さらなる分析
このカードコンビネーションでは、「10」が重要な役割を果たしている。
A42
QT973 K7
J85
この組み合わせだと、EastはAの下にKを捨てることができ、EastのQTで2トリック取られる。
ただ、反対に
A42
Q7 、 KT963
J85
というパターンだと、Westはどうしようもなく、エンドプレーから逃れられない。
こいう感じで続きます^^
カウントがベースになっているという意味ではTerence Reeseの本とそっくりです^^
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