2003年刊行。201ページ。
全部で100問。題材源は、1970年代からブリッジワールド誌上のコラムで取り上げられてきたものだそうです。したがって、難易度も様々。えらく難しい問題の次にすごく基本的な問題があったりして予測できないところがありました。また 古典的かつ基本的に抑えておくべき基本手筋も多いです。ただし、基本手筋といっても、初心者、初級者として知っておくべき基本手筋を踏まえて一歩踏み込んだもの、応用編として取り上げられていたり、似たようなハンドの形で、カード配置が少しちがっただけで別の手筋になる内容なども掲載されていました。もちろん、スクイズ絡みの問題や世界戦から題材を取った難しい問題なども散りばめられていました。
いくつか紹介します。
問題76
2のOLにEastはフォローしました。プレイプランは?また4
コントラクトは確実にメークしますか?
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答.コントラクトは確実にメークします。
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切り札を刈りきって、A、
ラフ。次に、
A、スモール
とプレイします。
もしEastがを勝てばどのリターンも
のルーザーを減らすお手伝いになります。
リターンはラフ・アンド・スラッフになります。
リターンは
を1ルーザーにします。
リターンは
Qが勝つか
の4枚目がエスタブリッシュして
をディスカードすることができます。
もしWestが勝てば、唯一のセーフティーリターンはというこおtになりますが、それをダックすると結局Eastが勝つことによってエンドプレイになり、上のEastが勝った場合と同じ結果になります。
この(7枚フィット)の触り方と結果に気づくかどうかが基本的なところになります^^
問題77.
4のOLにEastはフォローしました。(問題76と似たハンドですが)プレイプランは?また4
は確実にメークしますか?
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ビッド S N 1S 2S 4S OL: ![]() |
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答.コントラクトは確実にメークします。
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切り札を刈りきって、A、
ラフ。次に、
Aを取って、トランプでダミーにわたって
をリードします。
a)もしEastがショウアウトしたら、をダックしてWestに負けにいくと、Westがエンドプレイにかかります。
b)もしEastがKで勝てば、オーバートリックのチャンスさえ生じます。
c)もしEastもスモールを出したときには、Southは
Qを出します。
ここで、もしWestが2枚であれば、この段階でWestはエンドプレイにかかっています。
もしWestがを出してきた場合、EWの
が3−3なら4枚目の
がエスタブリッシュします。また4−2ブレークでさらにWestが
を出してくれば、ダックしてダミーから
を捨てれば、ここでWestはエンドプレイにかかります。
AQがどこにあるかによって、そしてまたその反対側に
Jがあるかによって手筋が変わってくるというわけで、後者の問題の場合にはWestには入っても安全という意味で、Eastに入りにくいアボイダンスプレイが必要というわけですね^^興味深かったです。
問題25.
WestはKをOLし、Eastがそれを
Aで勝ってトランプ
をリターンしてきました。このときもしWestが
をフォローしたとしたら、6
のコントラクトは確実にメークできるでしょうか。
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ビッド S W N E 2C 5D P P 5S P 6S OL: ![]() |
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答.いかなるディフェンスであってもメークします。
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3トリック目には、Jを出します。ここでもしWestが
ショウアウトすれば、
Kをキャッシュします。そこでWestが
ボイドであれば
J、
K、
A、Qで
を2枚捨て、
ラフしてハンドに戻って
を刈り上げてクレームです。
また、JにWestがフォローすれば、
Aを続けます。Westが
を3枚または4枚持っていれば、(7枚
なので)
と
をガードできない。したがって、
をキャッシュ続けてEastを
と
でスクイズにかけることになります。
もしWestが2枚であった場合には。
Kと
Aを取ってみます。Westが両方にフォローすれば、
を走ってEastが
と
で同じようにスクイズにかかります。Westが
なければ、トランプを刈りきって
を走ることによって Westが
と
でスクイズにかかります。 Westが
なければ
を走って
AKQと取れば、Westが
と
でスクイズにかかります。
なるほどぉ^^
問題46.
WestはTをOL。
T−
J−
K−
A
2順目TをWestが
Kで取って、
A、Qと出してきてNorthの
Kが勝ちました。さてプレイプランは?
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ビッド S W N E 1C 1S P 2D 2H P P 2S 3C 3D P P P P OL: ![]() |
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答.Westは以外に12枚持っていることが分かりました(
6、
4、
AK)。そこでWestのシングルトン
がQであることを想定するのはリスキーです。したがって、
Kで勝ってただちに
Tでフィネスし、
をAに負けに行って、
をもう一個負けて、次のリターンを勝って
Kでダミーに入って、
でハンドの
4を捨てて
を刈り上げてクレームが正解ということになります。
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1964年のオリンピアード、イタリア対フランス戦で、イタリアのGarozzo選手は直ちにをフィネスせずに
を出しました。
Aで勝ったWestは
Jをキャッシュし、
7のありかが不明だったため
でなく4枚目の
を出しました。チュンスをとらえたGarozzoはもうミスしませんでした。ダミーの
6でラフ、Eastがディスカードしたとき(ベストディフェンス)、ハンドの
5でアンダーラフ! 次に、
2から
T。
Kでダミーにわたって
を続けメークです^^
「50.Bridge With The Blue Team」でこのハンドを載せましたが、まさか途中でGarozzoの取ったプレイラインがベストでなかったとは考えてもみなかったので、あえてここで再びとりあげました^^
こんなハンド、教訓的だったり、有名なハンドであったり、いろいろ散りばめられています^^
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