2005年刊行。150ページ。
ダブルの基本がわかりやすく述べられています。ダブルの基本を体系的に理解するためには良い本です。ポイントが解説された後、さらにビッドの判断が向上するためのコツが述べられ、その後数ディールを題材にビッド、プレイについて説明されています。
全体構成は
第1章 テイクアウトダブル
テイクアウトダブルの基本
LHOがオープンした後のダブル
強いオーバーコールを示すダブル
テイクアウトダブルかペナルティーダブルか
第2章 テイクアウトダブルのその後のビッド
テイクストダブルに対するビッド
アドバンサーのキュービッド
テイクアウトに対してRHOがレスポンスした場合
第3章 ダブラーのリビッド等
ダブラーのリビッド、キュービッド、ダブル、オーバーコール
アドバンサーのリビッド
第4章 バランシングその他のダブル
バランシングダブル、バランシングダブルに対するビッド
その他のダブル
となっています。
いくつか紹介します。
第2章「テイクストダブルのその後」から
まず冒頭で、用語の基本概念が整理されています。「オープ二ングビッダーのパートナーはレスポンダーと言います。これに対して、ダブルやオーバーコールに対してレスポンスする者のことを現代ではアドバンサーと呼びます」と解説されています。なんとなく分かっていてもここまで明確に書いてある本ってあまりないんですよね。。
次に、ダブルに対するアドバンサーのレスポンスについて指標が明確に示されています。具体的には
0〜 8pts. 最も低いレベルをビッド
9〜11pts. 一つジャンプしてインビテーションのビッド
12pts.〜 ゲームに
例:1−X−パス−?となったとき
T7642
T85
963
85
これは1
AQ74
63
KJ86
J93
これは2
A7
QJ9642
Q6
QT4
これは4
同章「ジャッジ能力の向上のために」から
上記の原則を踏まえた上で、アドバンサーはアグレッシブにハンドを再評価すべきとして
1−X−パス−?ときた場合のレスポンスについて
QJ4
K875
J3
KT63
このハンドはQJの価値が大幅に減されるので、2
レスポンス。
543
KJ875
4
KQJT
同じ10hcpではあるが4とビッドする価値がある。
第3章「ダブラーのリビッド」から
ダブラーのハンドの価値に応じてビッドする。
例 1−ダブル−パス−1
−パス−?ときたとき
Q865
KQ4
AJ82
92
このハンドはミニマムなのでパスすべき
KQ86
KQ42
AJ82
9
このハンドは15hcp+3ダミーpts.アドバンサー
が7〜8pts.ならゲームの可能性があるので2
AQ86
KQ42
AQ82
9
このハンドは17hcp+3ダミーpts.マキシマム
ハンドでアドバンサーが5〜6pts.でゲームになる
ので3
同章「ジャッジ能力の向上のために」から
W N E S
1D ダブル
1H 1S 2D ?
となって
ハンドaAKQ4
KJ74
Q3
J94
ハンドbAQ74
A743
4
QJ94
の二つを比べて
ハンドaは16hcpあるが、KJも
Qも価値が下がる上に
パートナーの選んだは弱い3枚。したがってパスすべき。
ハンドbは13hcpであるがアグレッシブな3をビッドすべき
第4章「バランシングダブルに対するレスポンス」から
バランシングダブルは、通常のダブルより3pts.少なくて良いということを前提に、それに対するアドバンサーのレスポンスは、0〜10pts.のときは最も低いレベルでのレスポンスを、
11〜14pts.のときはジャンプを、15〜のときはゲームビッドするかキュービッドをする とまとめられています。
と、このように体系的に分かりやすく説明がされていっています。
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