2005年刊行。288ページ。
ビッド、ダミープレイ、ディフェンス全般にわたって、心がけるべき基本や手筋などが順不同で365題網羅されています。毎日1題で1年分ということですね。同じテーマが何10ページか後で繰り返されているのも目新しいところです。
ビッドについてはこの著者の考え方とは違う方もきっとおられるでしょう。しかし、ここで書かれている方法は、かなり基本に忠実で、建設的なビッドを推奨していますので、基本を再確認するにはとても適していると思いました。
いくつか紹介します。プレイについては、基本手筋やディフェンスの考え方等他の本に書いてあるのと変わりませんので(でもプレイが苦手な方にとっては参考になります)、主としてビッドについてご紹介します。ちなみに、203での欄外のコメントでは、本書ではスクイズに対するディフェンスではなく、pseudoスクイズに対するディフェンス方法を教えると書いてあります。
119.
NSバル
AJ832
K975
7
Q87
W N E S
パス パス
パス 1H 2D ?
ここでは、3のキュービッドや4
のスプリンターはビッドしない方が良い。すぐに4
とビッドすべし。3
や4
をビッドしてWestにダブルなどサクリファイスを見つける余裕を与えてはならない。ナチュラルなビッドとアーティフィシャルなビッドのどちらを選択するかの場面になったとき、特に競り合いの場面ではナチュラルなビッドを選択した方が良いということを覚えておくこと。
121.
ボスバル
AK642
AJ63
6
T87
W N E S
1D ?
ここでは、ダブルの方が1よりすぐれている。5413や4513のハンドはオポの1
に対して、一般的にはダブルから入る方が良い。スートの内容に大きな差がない限り。パートナーはマイナーより4枚のメジャースートを示そうとするだろうから。他方パートナーが
を選んでも、あなたのスモール
は
をラフするのに役立つし、メジャーのアナーカードも役立つ。
他方、5314や3514に場合は5枚メジャーを最初にビッドした方が良い。(^_^)3 フムフム
135.
NSバル
7
KQ97
KJT9842
3
W N E S
1C ?
だいたんな4か注意深い3
か いずれかをビッドすべきで、パスしてはならない。ここでパスして
のフィットを見つけられて4
までゲームビッドできるのは、1
−パス−パスとなって、あなたのパートナーが1
とビッドした場合のみ。だが、その可能性は低い。Westがパスした場合、Northは長い
を持っていて、1
をパスしてしまう可能性もある。
をビッドするときは、オポのネガティブダブルのレンジを確かめてからビッドする作戦も有効だ。
あなたのの長さもプリエンプトに有効に機能している。Westが
が短ければ、ネガティブダブルしずらいであろうから。
さて、仮に1オープンにパスし、ビッドがWest1
からEastの4
(スプリンター)ときたとき、あなたはどうすべきか?パスが正解。デクレアラーが
ルーザーをエスタブリッシュした
の下に捨てる前に
でトリックを取る必要がある。黙っていれば普通
リードが来ることを考えるべき。
163.
EWバル
AT8652
K8
![]()
KT764
W E N S
パス パス パス 1S
パス 2C パス ? (2はリバースドルーリー)
ここでは、ただちに4とビッドすべき。ここで4
でなく4
とセルフスプリンターをビッドするのは、もっと良いハンド、スラムの可能性を模索しているビッドになる。
最終的に4にあるであろうことが分かっている場合は、オポにいろいろ知らせずに直ちに4
をビッドすべき。
277.
NSバル
JT3
KJ972
Q
T754
W N E S
パス パス
1D パス 1H パス
3D パス 3NT オールパス
さて、ここで何をOLするか?
IMPだと2の5thベスト。
7もトリックソースになるかもしれないから。パートナーが
ATxとか
A8xなどのホールディングであるときはベストリードbになる。
しかし、マッチポイントのときは、ノーマルなコントラクトであると仮定して、そのときにオーバートリックされることを防ぐセイフティーなOLが望ましい。ここではJが良いOLということになる。
292.
EWバル
K42
KJ2
AJ97
QJ4
W N E S
パス ?
ここでは1NTではなく1オープンすべき。このハンドは15ではなく13HCPと評価すべき。4333形、8〜10の中間のカードのなさ、3枚のJなどが減点要素である。
この指摘は何回も出てきます。15〜17ptsで1NTオープンするとしていても、1NTでオープンしてはいけない場合があることを しつこく指摘しています。
とまぁこんな感じです^^
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