Judgement At Bridge

1976年刊行。151ページ。
中級プレイヤー向けの良書である「How to Read Your Oppoents' Card」(1973年 ブリッジ・ブックオブザイヤー受賞)に次いで出された中級(Intermediate)向けの本だそうです。ハンド評価法やテイクアウトダブルに対するレスポンスなどが盛り込まれていて、後に課題ごとに詳細な著作が出されるその前触れという感じもしました。
全体で9章立てになっています。
第1章 オープニングビッド
 オープニングビッダーのよくある間違い、エコノ−クラブ
 ダイアの出番、1NT
第2章 オーバービッドとアンダービッド
 競り合いでの現代の手法
 テイクアウトダブルへのレスポンス−1NT、フリービッド
第3章 テイクアウトダブル
第4章 ビッド判断の難しいハンド
第5章 プリファランス
第6章 さらなるテイクアウトダブル
第7章 ジャッジのための優れた方法(技術)
第8章 ディフェンス
第9章 スーツプリファランス
という全体構成です。
いくつか紹介します。 

第1章「1NTオープン」から
いろいろな例をあげて1NTでオープンすべきハンドかどうかを説明していっています。そのうちの3つのハンド。
(例1)AQT7 872 93 AKQJ
 これは、1オープン。リビッドに困らないからだとあります。1か1が返ってくれば1とリビッドできますし、1NTレスポンスのときは1NTが9〜11点か6〜9点かによって2NTかパスかを選べばいいからです。
(例2)AT73 Q82 K3 AQJ9
 1NT。
(例3)82 AQT9 T76 AKQJ
 1NT。

第2章「テイクアウトダブルに対するレスポンス」から
 パートナーのテイクアウトダブルに対して、9〜11ptsある場合はジャンプしてレスポンスすべきことをいろいろな例をあげて説明しています。
−X−P−?と回ってきたとき、あなたが次のようなハンドを持っている場合はすべて2とレスポンスすべきです。
 AKJ7 982 QT94 T7
 KJT7 A962 43 QT5
 Q9764 T654 A5 Q2
 76542 J73 AQ5 K3
 QT82 8763 AK7 Q2
マイナースートを持っている場合は3の代にジャンプとなります。
 42 932 KQ7 AJ862 
 これは3とレスポンスします。
ただし、レスポンススートの内容が悪いときは1pts引いて考えるべきで
 9642 432 AK7 KT8
 これは1とレスポンスすべきとしています。
さらに、ジャンプする目安として「パートナーに15ptsあればゲームがあると思うときはジャンプしてビッドすべし」
「オポーネントがオープンしているときは(オポが片もちになるので)通常の25,26ptsでなく24ptsあればゲームがあり得る」という2つの考え方を述べています。

第5章「判断を下す場面」から
−2−2−3−? ここでの判断は?
 AJ764 KT732 2 A4
 パス。パートナーはを6枚以上もっていそうだし、あなたのハンドの3スーツも内容が悪く、ミニマム。パスしても何の問題も生じない。
 AKJT8 AQJT4 42 
 3。2スーツの内容も良く、パートナーの助けがあればゲームが可能。ここで3と言うのは3をきらったのではなく、ゲームの可能性があるからである。前のハンドはパートスコア狙いであるのに対し、このハンドではゲーム狙い。それが3パスと3の違いとなります。

第6章「オポーネントのテイクアウトダブルの後で」から
−(X)−?
 QT76 4 T3 AJ9872
 4。オポーネントにフィットを見つける余裕を与えないため。またメークも期待できます。単に3とはビッドしないこと。

−(X)−?
 A543 KQT73 2 Q32
 リダブル。いずれ4とビッドする予定です。しかし、いま直ちに4とビッドして、LHOが5とビッドし、パス−パスと回ってきた場合に判断が難しくなります。したがって、いまリダブルと言っておいて、LHOが3、RHOが4となったとき、あなたが4とビッドして、その後5まで言われたとき、あなたのパートナーにとって判断しやすくなっているからです。

第7章「クイズ」から
クイズ5.
パートナーから1−(1)−1−(2)−2−(P)−?
ここでどうビッドすべきでしょうか。
J5432 KQ7 Q95 Q3
 パス。パートナーのはシングルトンの可能性大。このハンドの価値は5〜6pts以下しかありません。

J86542 3 7 AT654
 4。むしろインビテーションをしてはいけない。のダブルフィットで価値は大幅にあがっています。

A8765 9642 3 KT2
 3

こういう内容です^^



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