More Points Schmoints

1999年刊行。209ページ。
ブリッジブックオブザイヤーを受賞した第1作に引き続き出版された第2弾。
売れてる本の特色としての@一般には書かれていないちょっとしたコツを、A明確に、B万人に読める分かりやすい文章で書かれているという条件を満たしています。
全体構成は
第1章 改訂版ポインッシュモインツ
第2章 ハンドを評価する
第3章 レスポンダーが主役に
第4章 オープナーが答える
第5章 パートナーシップ
第6章 ミレニアムのノートランプビッド
第7章 よくある誤解
第8章 ストロング2、リバース
第9章 ある女性
第10章 プリエンプト
第11章 法則に従うこと
第12章 カウント
第13章 オポーネントに勝つコツ
第14章 オーバーコール
第15章 ダブル
第16章 デクレアラーとしてのプレイ
第17章 シグナル
となっています。いくつか紹介します。

第1章「ディストリビューションの真実」から
 良いディストリビューションのときほど積極的にビッドすべきとして、具体的にディストリビューションの良い、悪いを明確に示しています。
 Bad Distribution
  4333:NT、スーツコントラクトいずれでも
  5332:スーツコントラクトに悪し
 Excellent Distribution
  5431、any5−5、any6−4
 フィットが見つかった後のボイドの価値
  デクレアラー:3ポイント
  ダミー:トランプの枚数
 フィットが見つかった後のシングルトンの価値
  次の場合をのぞき通常は2ポイント
  −ダミーのトランプが4枚のときは3ポイント
 ロングスーツは、5枚:1、6枚:3、7枚:5ポイント

第2章「レスポンダーのファーストビッドを予想する」から
 フットボールの伝説的監督Vince Lombardiの言葉「準備しないということは失敗の準備をするようなものだ」を引いて、特にマイナースーツをオープンする場合、パートナーはあなたの短い方のメジャースートをレスポンスしてくると思って次のビッドを考えてからオープンすべしと書いてあります。なるほど^^

第5章「パス後のビッドは控えめに」から
 パートナーがパス後のオープンはライトオープンもあり得るので注意が必要と5つのハンドが例示されています。
例1.
West T754 AQ6 Q J9843
East KJ6 K975 KJ632 
 ビッド W P  1S P
     E 1D 2S
もしEastが1オープンなら、このビッドはOK。しかしWestが最初パスしている以上、リビッドする義務もなければゲームの可能性もなく「パス」すべき

例2.
West 73 KJ865 A6 Q987
East AQ654 T2 KJ752 
 ビッド W P  2H 3NT
     E 1S 3D P
デュプリケートでは多くのペアがこういうビッドをしがち。しかし賛成できない。Eastのハンドは形がいいのでWestがパスした後でもでのゲームが狙える。しかし、Westがをサポートできなかった以上、Eastは現実的になってできるだけ低いレベルで止まるようにすべき。Eastは2をパスすべき。
なるほどぉ^^

第6章「ノートランプのレスポンスの秘密」から
 いろいろなパターンがあげられていますが、特にロングスートを評価する例として3つのハンドが掲げてあります。
パートナーの1NTオープンに対して
743 8742 AJT K53:パス
74 842 AJT76 K53:2NT
74 84 AJT763 K53:3NT
とビッドすべし。

などなど、結構参考になる、深く考えさせられる記述が散りばめられています^^



戻る

レビュー4へ

トップへ

次へ