2005年刊行。152ページ。
全部で76問。今回も独特のカードコンビネーションの問題がちりばめられている他、どうしようもないときにオポーネントのミスを誘うプレイ方法も問題として掲載されています。
何問か紹介します。
問題「No Genius」
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ビッド N S 1S 4C 4H 5H 6S OL: ![]() |
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OLのKからは、
に1回負けると
アナーの下に
をディスカードできることが分かります。問題は、切り札の
をどうさわるかということです。
答.が3−1ブレークか2−2ブレークかは全くのゲスですが、ここでエキスパートでない初級者相手のテクニックがあります。1順目の
Kを
Aで勝ってすぐに
Qに負けに行きます。Westの
リターンをダミーで勝ってただちに3回目のエスタブリッシュした
をダミーからだします。Eastがこれをラフすれば
のゲスは不要になります。Eastはなぜ切り札を刈らずに
をプレイしてきたのかを考える必要があります。もしEastがラフしなければデクレアラーはEastが
Qxxと考えて
の2回目に
Jでフィネスするかもしれないですし。なぁる^^このラフさせるテクニックは他の正統な場面でもいろいろ使うテクニックですね。その応用編とでもいいましょうか^^
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問題「Nothing Lost」
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ビッド N S 1H 1NT 2D 2H 2S 3C 3H 4H OL: ![]() |
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OLを受けて、デクレアラーとしては1、
1、
1と3つ負けられる余裕はあります。あります。しかし他方で切り札の
が7枚フィットなのでコントロールを保てるかという問題が残ります。さて。
答.OLのKを
Aで勝って、
Aを追い出しにかかると、
が返されます。これをラフして
フィネスしてWestに抜けた場合、また
がきてこれをラフすると
ブレークが4−2の場合は刈りきれなくなり、切り札のコントロールを失ってしまいます。どうするか。
のブレークを5−2とみて最初の
Kをダックします。この結果
にルーザーが出ても
Aで
を1枚捨てれば
のルーザーが消えますのでトータルのルーザーに変わりありません。2回目の
をAで勝ってハンドから
を捨てておいて
Aを追い出しにかかります。Eastが
Aを持っていれば
Aで勝ったEastは
を返せなくなっていますので。後で
フィネスがWestに抜けても
ラフは1回ですむため、
4−2ブレークであっても
のフォーシングディフェンスに耐えつつ切り札を刈り切ることができるわけです。
このようにホールドアップして、オポーネントのコミュニケーションを絶つ方法はノートランプのプレイではよく知られていますがトランプのコントラクトでも有効な場合があるという例です。
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問題.「Stout Fellow」
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ビッド N S 1C 1H 2C 3NT OL: ![]() |
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が3−2ブレークならたくさんトリックが取れます。ここでは4−1ブレークの場合、先に5トリック取られないようにするには何に注意する必要があるかです。
答.が3−2ブレークあるいは、4−2ブレークでもEastがアナーシングルトンだった場合には、問題なさそうなので、OLをハンドの
Kで勝ってすぐ
Aを取ってみるのが普通のように見えます。
ここで、もしあなたが「8」の価値に気づいていれば、
を同じサイドから2回回されない限り安全ということが分かるはずです。
そこで、1順目はダミーで取りダミーからスモールをリードし、Eastがスモールを出せばハンドからもスモールを出します。仮にWestがシングルトンアナーで勝って
をリターンしてきてもEastの
アナーを
Aで取って、
A、
でダミーに入って
K、スモール
とEastに負けに行きます。この段階でEastから
がリターンされてきても
7以下なら
8をかぶせ、
9以上なら
Jをかぶせれば
Jか8のどちらかがウィナーとなって、」コントラクトはメークします。
下の全体図を見ると分かりますが、が4−1ブレークでEastに2回負けることとなった場合に、Eastから2回
を回されないように先にWestに負けて
リターンさせれば
はダブルストッパーになっているというテクニックですね^^これは勉強になりました^^
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こういうように、いろいろな手筋が散りばめられていて、おもしろいです。もちろんスクイズの問題も混じっています^^
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