The Golden Rules of Constructive Bidding

2002年刊行。128ページ。競り合いやお邪魔の入らない場合のビッドの考え方いついて解説されています。コンベンションというより、コモンセンスを養うのに役立ちます。
全体構成は
第1章 長いスートをビッドする
第2章 フラットなハンドでのノートランプのビッド
第3章 パートナーのサポート
第4章 アップザラインのレスポンス
第5章 プリファランス
第6章 絵(姿)を描く
第7章 オークションのペース
第8章 ゲームビッド
第9章 スラムゾーンでの慎重さ
第10章 ミスフィットの際の注意
第11章 トランプスートの選択
となっています。
いくつか紹介します。

第3章「パートナーのサポート」から
 J86 93 KT42 T753
パートナーから1−パス−?ときたときどうビッドするか。
この場合、もしを4枚持っているとか、がシングルトンとかなら2を薦めるかもしれない。しかし、そういう長所のないこのようなハンドで2とレスポンスすると、パートナーがいいハンドを持っているときは勢い4とかビッドして1〜2ダウンしてしまうかもしれない。ここはパスしておいて、LHOがダブル、RHOが2とかきたとき、そこで2とレイズすればパートナーはあなたのハンドが強くないことを分かって適切な競り合いができるだろう。

 QJ7 T82 JT94 KT2
パートナーから1−パス−?ときたとき。
このようにラッフィングバリューもなく、サイドスートのスローストッパーがあるようなハンドでは1NTとレスポンスするのがベター。

 964 KQT3 J862 74
LHOから1−1−2−?ときたとき。
ここはパス。2と言ってLHOが4ときたときパートナーが4とサクリファイスしかねないので。

第6章 「Paint a Picture」から
 AK965 QT652 K4 
あなたから 1−2−2−3とパートナーが4thスートをビッドしてきたとき?
ここで3は自然に見えるがビッディングスペースの浪費だ。ここは3とディレイドサポートし、もしパートナーが3と3枚サポートを示してくれば4と5枚を示すのがベターである。

 74 T74 Q82 AK863
RHOから1−パス−1−2(パートナー)−2−?
ここで3は示せるが戦略的にベストではない。仮にオポの3となった場合、のOLは希望しないであろうから。ここでは3とビッドすることによって、のサポートとのOLを同時に示すべきである。最初1に2または3とビッドしなかったことからサポートを示唆することはきっと伝わるだろう。

第7章「Pace the Auction」から
 KQ97643 K65 A9 
あなたから 1−2−?となったとき、どちらかのメジャーでゲームビッドすることも4とスプリンターすることも可能。しかしそのようにペースを早めて急いでビッドする必要はない。
パートナーのハンドが
 J5 AQ743 J4 QJ63
   AJT832 JT52 KQ2
このように変われば最終コントラクトも違ってくる。したがって、ここでは3とビッドしてパートナーの出方を見る。もし3NTとくれば4とビッドする。

などなど、ある程度経験で考えたことはあっても、まとめて考えたことのないパターンを類型分けして事例をもとに丁寧に説明が続けられていて、コモンセンスの再確認といって感じで勉強になりました。英文も決して難しくはないです^^



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