Victor Mollo's Bridge Quiz Book

1968年刊行。162ページ。(・_・) ん? ということは、これは復刻版なんでしょうか (・_・?) ハテ?
4章に分かれていて、1〜3章が各50問。最後の第4章がエキスパートが実際にプレイしたハンドで10問となっています。
実践で気をつけるべき基本的なテクニックが満載されています。決して難しくはなく、基本手筋集という感じでしょうか。1章から2章、3章となるにしたがってだんだん難しくなっていきます。普通のセクショナルなら、ここに散りばめられている手筋を知っていて使いこなせればだいたいいい成績が取れる、その反面ここに書いてある手筋を使いこなせないようでは、なかなか実践でいい成績は上げられないかもというくらいのレベルでしょうか。
何問か紹介します。

第1章(簡単コース) 問49
K43 Q62 ビッド
E  S  W  N
1D 1S 2C P
3C P  3NT
OL:
J4 AK
53 AT98
AJT986 Q732
問、Northから9がOLされました。
(a)ダミー(East)からどのカードを出しますか?
(b)ベストディフェンス、ワーストディストリビューションで
  あっても、3NTは必ずメークしますか?

答、
(a)Q (b)かならずメーク。
解説:KがSouthにあればフィネスが効いて3NTはいつでもメークです。したがって、KがNorthにあるというパターンを想定します。その場合、メークするための大事なポイントはN−Sのコミュニケーションを絶つことです。1順目にQを出すことは、この場合ホールドアップと同じ効果を生みます。SouthがAで勝ってを続ければKで上がって、ダミーに入ってをフィネスします。これがNorthに抜けてもが5332ブレークならNorthはを返せませんし、逆にを返せるということは4333ブレークででは3敗しかしなくて安全ということになります。なお、注意すべきことは、2順目もをホールドアップするとSouthはを返してきますので、で2敗、で2敗、で1敗と1ダウンになってしまうことです。

第2章(やや困難コース) 問71
65 J9 ビッド
S  W  N  E
3D 4H 4S P
5C 5H
OL:
AKQJT93 8
32 A7654
K2 A7654
問、NorthがK,Qと出して、Southは3,2。ここでNorthは3−4−8−Kとなりました。4トリック目Aを出すとSouthはハイをディスカードしました。
(a)11トリック目はどのカードで獲得しますか?
(b)最後の4枚をW−Eはどのように残しますか?

答、
(a)2か
(b)West:3 32 
   East:A A76
解説:Southは最後の4枚でどういう残し方をしているかを考えると、もし、2枚、2枚なら、A、ローラフ、Aでダミーに入って3枚目のが取れます。もし、1枚、3枚なら、A、A、ラフでハンドに入って2枚目のが取れます。
 気づくべきことは、4順目で全員のハンドのディストリビューションが分かっているということです。SouthのハイローからNは7枚、Sは2枚らしきことが分かります。Southがを持っていないことから、Northは5枚、そして1枚。
なので、Southのハンドは
 32  KQJT98 QJT98
であることがわかります。ここまで分かれば、後はトランプスクイズに討ち取るのみです。
 これは、トランプスクイズが必要ということで、やや難しい問題の部類に入るかもしれません。

第3章(難しいコース) 問110
K93 76
A932 J5
AKQ9 764
93 AKQ842
問、コントラクトはWestの3NT。1トリック目2−4−8−9。
(a)2トリック目E−Wはどうプレイすべきですか?
(b)Westの9が10だったら、プレイは変わりますか?

答、(a)9−A  (b)9−
解説:ここでのセーフティープレイは4−1ブレークに備えて2順目にをダックすること。しかし、このハンドではダックする余裕がありません。なぜならもしSouthがで勝ったとき、NorthがAを持っていればダウンの危険性があるからです。4−1ブレークは28%にしかすぎません。なので、を走ってみるのが正解ということになります。それに対して、WestがKT3であればダックしても安全なので、最初を負けに行くのが正解ということになります。

こういうパターンでのクイズが続きます^^



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