(ブックレビュー詳細)

TWO OVER ONE とは何か

 2オーバー1と言っても 最近はやりの「2/1ゲームフィーシング」ではなく、5枚メジャースタンダードの解説本です。さまざまなコンベンションが分かりやすく解説されています。(2/1GFは第15章で6ページ書いてあるだけです)
 この本の意味は、5Mスタンダードに必要と考えられるいろいろなコンベンションについて、なぜそのコンベンションが必要なのか、なぜそのコンベンションが生まれたのか、メリットはといった点について、とても分かりやすく、読みやすく解説されているところにあります。形だけコンベンションを覚えて応用が全く効かないということがなくなり、柔軟なビッドができるようになります。
解説されているコンベンションは 次の27です。
1.5枚メジャーのオープン  2.メジャースーツオープンのレイズ
3.ノンインビテーショナルレイズ  4.リミットレイズ
5.ゲームフォーシングレイズ(3NTレスポンス)
6.ジャコビー2NT  7.エフェクティブポイント
8.スプリンター  9.ゲームへのプリエンプティブジャンプ
10.フォーシング1NT  11.レスポンダーによるリビッド
12.コンストラクティブレイズ  13.ネガティブダブル
14.レスポンシブダブル  15.2オーバー1ゲームフォーシング
16.レスポンダーによるテンポライジングビッド
17.フラナリー  18.サードハンドのオープン
19.ドルーリー  20.マイナースーツでのオープン
21.パートナーのマイナースーツのレイズ
22.インバーテッドマイナー  23.ニューマイナーフォーシング
24.ウィーク2オープン  25.2C(ストロング)オープン
26.ローマンキーカードブラックウッド
27.ジャコビートランスファー
さわりを少々。
第3章 オープナーによるリビッド

 432
 AQT97
 AK7
 K2

このハンドで、1Hオープン。パートナーが2Hとレイズ。
さて、ここでどうするか。
「古き良き時代」にはインビテーションは1−2−3でレスポンダーにミニマムならパス、マキシマムならゲームをビッドしてほしいということだった。1940年代の理論家たちは 重要な点は レスポンダーがマキシマムの点を持っているかどうかより、ポイントがどこに位置するかが問題であることに気づいた。そこで考えられた新しいコンベンションとして、ショートスーツ・ゲームトライとヘルプスーツ・ゲームトライが紹介されています。(この点、ロングスーツ・ゲームトライ=セカンドスーツ・ゲームトライもあるのですがそれは紹介さrていませんので、若干混乱しました)
第23章 ニューマイナーフォーシング
(これは1m−1M−1NTのときに、レスポンダーがゲームトライするコンベンションです)
たとえばオープナーが1をビッドし、レスポンダーは1をビッド。オープナーは1NTをリビッドしたとする。

 AQ765 KJ53 32 J2

レスポンダーはどんな誘いも受けるつのりで2をビッド。しかし、レスポンダーが次のようなら。。。

 K9764 KJ53 3 543

同じく彼は2をビッドしているが、オープナーがパスすることを祈るのみ
オープナーによる1NTのリビッドに対するニューマイナーフォーシングは上の2つのハンドの違いを示すためと メジャースーツのフィットをさがすために考えられたものである。 以下具体的に解説に入ります。
この2つの目的のうちメジャーフィットの探索しか考えてない方がおられたとすれば、1番目の目的さえ知っていれば簡単にこのコンベンションを使いこなせることになると思います。5枚、4枚あっても、1−2とビッドするのは弱いハンドだということが。。
こんな感じで、全体にとても分かりやすく しかも本質にせまって書かれていてとても参考になる本でした



戻る

トップへ

次へ