(ブックレビュー詳細)

Dormer On Deduction

 今までに読んで知っていたテクニック以外にいろいろ考える要素が書いてあり強いインパクトを受けた本です。
 
 ディクレアラーの立場、ディフェンダーの立場それぞれの立場で いろいろな場面で推論する(事実や仮定から結論を導き出す)方法が紹介されています。
「ディクレアラーの立場での推論
 2 オープニングリードから推論する」より

       JT53        ビッド
       AQ           N   S
       KJ4          1C  1S
       AK65         3S  4D
                     4H   4S
       AKQ862       5C  6S
       T6
       A2
       743

 ここで、WestのOLが普通のトランプリードで、何も手がかりがなかったとします。この場合のベストプレーは、トランプを刈り上げてAをキャッシュし
Jでフィネスすることです。仮にこれが負けても、Kでハンドのを捨てて、
A、K、ラフとして、3−3ブレークをためし。それがだめでもなおフィネスと全部のスーツを試せます。
 では、OLが9のトップオブナシングであった場合はどうか。
この場合、Jのフィネスは負けることが分かっています。したがってこの場合はEastがQを持っていることを逆用し、Aで勝ったあとトランプを刈り上げ、
AK,KそしてJを出してEastに勝たせ、そのときをハンドから捨てますこれによって3−3の場合はもちろん問題ないですが、Eastがを2枚しか持っていないときはを返すしかなくなって 6Sは見事にメークします。
このほか、
「ディフェンダーのディスカードから推論する」
「ディクレアラーのプレーから推論する」
「ディフェンダー同士の推理と感情表現」
さらにはテーブルプレゼンス的な章もあったりして、とても勉強になりました。



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