(ブックレビュー詳細)
1995年のバーミューダボウルで メックウェル(メクストロス+ロド
ウェル)のチームが優勝するまでの各国との戦いぶりをメクストロスが自戦
解説しています。
トッププレーヤーの考え方、心の中がのぞけてとてもおもしろかったです。
予選の第10試合対イングランド戦からひとつ紹介します
ノンバルで
T7
875
AQ87
J873
というハンドが配られた。ディーラーで、パスーパスー1ーパスで私のと
ころに流れてきた。プレシジョンシステムの1は上限が15hcpなので
ゲームはノーチャンス。5−2ので1の台でプレーすべくパスも選べるが
それは戦略としてはいただけない。
できるだけオポの判断を難しくするのが戦略としては常に正しい。
パスしたのでは相手に容易に介入され、パートナーがライトオープンであ
ったなら相手にゲームまであるかもしれない。ここは1NTレスポンスが
オポをビッドに介入させない戦略である。で、わがほうが1NTでコント
ラクトを買い取った。Westから6がリードされ、ダミーが開かれた。
6リード
KQ85
AT
T63
KT62
T7
875
AQ87
J873
ローレベルのコントラクトのプレーは簡単ではない。不明確な要素が多
すぎるからだ。最善の方法は一歩一歩前進し、徐々に得られる情報に基づ
いて再評価を繰り返していくことである。
さて、6のリードを受けてどうするか。
のハイカードをダミーから
出すと、もし EastがAxと持っていたらたいへんだし さらにTまで流
れれば Westのディフェンスをつぶすことにもなる。そこで、ローカードを
ダミーから出したら EastはJで勝って、Jをリターンしてきた。
Qをカバーしたらそれが勝った。ここですぐに
に手をつけることはで
きるが、その前にを1回さわるほうが良さそうだ。もし
Aに負ければ、
後でで2トリック保証されるし、それよりもオポは
をダックするように
思われた。
Tをリードしてみた。案の定そのまま勝たされた。
これで4トリック確保。さて、をどうさわるか。ディストリビューシ
ョンを考えてみよう。Westはメジャー4−4のようだ。とすれば、Eastの
メジャーは6枚。そして、Eastは長いを持っているらしい。もし5枚
な
ら Eastのは1枚ということになる。
また WestはAに加えて、
にも絵札を持っていそうだ。ところが Westは
オープンしなかった。ということは WestはAとQの両方は持っていない
にちがいない。
ベストのプレーは、ハンドからKに向かってリードすることであるよ
うだ。すると EastからQが落ちてきた。そこで、
Jに向けてリードし、
Westは勝ってをリターン。
Aで勝って
Aでハンドに戻って
をリードし
Westの9をフィネス。これで7トリック確保した。
もう1つのテーブルではわがチームが2をビッドし8トリック取った。
と、まあこんな感じです。内面がのぞけて しかも深くて面白かったです。
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