Positive Declarer Play at Bridge

1986年に、Terence Reeseによって書かれたものの、今度はJulian Pottageとの共同著作という形での全訂新版として2005年に刊行された本と考えればいいんでしょうか(違ってるかもww)
152ページ。全部で76問です。
Pottageの問題は、特に他の本にはなかなか掲載されていないカードコンビネーションに特徴があると思っていますので、その点が良く現われている何問かを紹介します。

○「Small but Useful」から
  コントラクト:3NT by South
AQ AQ
AJ2 AJ2
Q97642 Q97642
J2 J2
T843 9762
9763 T85
8 AJT3
K975 A8
KJ5 KJ5
KQ4 KQ4
K5 K5
QT643 QT643
 OLは3(From West)です。どちらかあるいは両方で計3トリック取れればコントラクトはメーク。開発のために2回負ける余裕があります。よりの方がチャンスが多そうです。(は3−3ブレークかどちらかがAKのダブルトンが成功の条件であるのに対し、は3−2ブレークであればOK)
 の場合、3−2ブレークに加え4−1ブレークの場合もさらなるチャンスが狙えます。2順目ダミーから9を出し、Eastから3が出れば9をそのまま流します。Westがシングルトン8を持っている4−1ブレークのときもメークする手段です。ダミーからローを出してEastが3を出したときハンドから5を出してダックするのはWestがシングルトンAであるときのみ有効です。
 このプレイは
       A3
 QJ65        9
       KT8742
このような場合、Southから「T」を出して流せば、1ルーザーで済ませることができます。

○「De Minimis」から
  コントラクト:3NT by South
AKQ87 AKQ87
Q43 Q43
A A
T643 T643
J9632 5
T876 952
QT2 K87543
Q KJ9
T4 T4
AKJ AKJ
J96 J96
A8752 A8752
 OLは6です。方針は、まずを1回ダックしてから、2−2ブレークか3−3ブレークに賭ける方法と、を先にプレイする方法のどちらかです。
 この場合、は4トリックでいいので、最初にをダックせずにただちにの開発に取りかかるのがベターです。では、どのようにをプレイするか。
方法A:A,Kとキャッシュしてみる。この方法は、East、WestどちらかがJ9xxxと持っている場合に失敗となる。
方法B:ダミーからハンドのTxに向けてリードする。この方法は、WestがシングルトンJか、J9xxxである場合に失敗となる。
方法C:ハンドからTを流す。この方法は、EastがシングルトンJかどちらかがJ9xxxである場合に失敗する。
 では、最初にAをキャッシュして、次にハンドに戻ってTを流す方法は?これがベストプレイです。この方法は、Westがシングルトン6,5,3あるいは2の場合のみ失敗となります。

○「A Little Knowledge」から
  コントラクトは、3NT by South
QT987 QT987
K6 K8
AQT AQT
Q62 Q62
632 KJ4
J9742 T853
852 9743
A5 K9
A5 A5
AQ AQ
KJ6 KJ6
JT8743 JT8743
 OLは4。のエスタブリッシュが成功するにはが7−2ブレークでないと無理です。ではどうするか。をどうプレイしますか。2つの方法があります。
方法A:ダミーからQをリードする。(ダミーからTをリード
 するのはWestがJxの場合もダメなので劣る。)
方法B:Aを取って、ハンドからダミーに向けてリードしQを
 プレイする。
この2つを比較してみると、
方法Aは、WestがJxx、Jxxx、xxxの場合に成功。(14ホールディング)
方法Bは、WestがKJx、Kxx、あるいはシングルトンKの場合に成功(10ホールディング)
したがって方法Aのほうが明らかにまさることになります。

 このような感じで続きます^^



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